2022年にクラウンの第16代モデルとして劇的なデビューを果たしたトヨタの「クラウンクロスオーバー」。
長年、日本の高級セダン市場を牽引してきた伝統的な3ボックスの枠組みを大胆に打ち破り、セダンとSUVを融合させた革新的なパッケージングは、自動車業界に大きな衝撃を与えました。
しかし、インターネットの検索エンジンにおいて「クラウンクロスオーバー 不人気」「クラウン 買って後悔」といったネガティブなキーワードが数多く検索されている事実は無視できません。
この劇的な方向転換は市場に一石を投じた一方で、根強い不満や疑問を生み出している現実を示唆しています。
本記事では、提供された一次情報データベースを基に、販売実績、デザインの評価、内装・装備の欠点、実際の乗り心地、リセールバリューの推移、そして大ヒットを記録している兄弟車「クラウンスポーツ」との比較を通じて、その不人気説の裏にある構造的な真実を徹底的に検証します。
[参考] トヨタ公式:クラウンクロスオーバー (外部サイト)
クラウンクロスオーバーが不人気とされる販売実績の真実と「人気」車種との徹底比較

クラウンクロスオーバーが本当に「売れていない不人気車」なのかを検証するためには、主観的な意見ではなく、客観的な国内・海外の販売実績データを精査する必要があります。
国内外の販売実績データが示す「売れていない」の真実とシリーズ内の主役交代
2022年の発売当初、クラウンクロスオーバーは発売後1ヶ月で約2.5万台という好調な受注台数を記録しました。
これは2018年に登場した先代220系クラウンの初期受注(約3万台)と比較しても決して劣らない滑り出しであり、全国約4,600店舗のトヨタディーラー網が、1店舗あたり平均約6台の契約を獲得したことで強固な初期需要を支えました。
しかし、時間の経過とともにその勢いは徐々に落ち着きを見せています。
さらに、現在のクラウンブランドは4つのボディタイプ(クロスオーバー、スポーツ、セダン、エステート)を展開する一大ファミリーへと拡大したことで、シリーズ内でのシェア争いが激化しています。
ここで、2024年におけるクラウンシリーズの国内累計販売実績を見てみましょう。
| モデル名 | 2024年 年間累計販売台数 | 月平均販売台数 | 車両本体価格帯(税込) |
| クラウン スポーツ | 35,810台 | 約2,984台 | 520万円 〜 765万円 |
| クラウン クロスオーバー | 16,980台 | 約1,415台 | 515万円 〜 670万円 |
| クラウン セダン | 9,430台 | 約785台 | 730万円 〜 830万円 |
| クラウン エステート | 非公表(後発) | 非公表 | 635万円 〜 810万円 |
上記の販売データが示す通り、後発であるハッチバックスタイルの「クラウンスポーツ」は、クロスオーバーの2倍以上のペースで売れ続けています。
このシリーズ内における圧倒的な主役交代劇と、街中で見かける頻度の差こそが、ユーザーに対してクラウンクロスオーバーが「売れていない」「不人気である」という印象を強く植え付ける最大の要因となっています。
なお、この傾向は日本国内に留まらず、米国市場でも同様の緩やかな推移を見せています。
2023年上半期の米国におけるクラウンの累計販売台数は6,155台(月平均約1,500台)となっており、プレミアムな高価格帯セグメント(北米でのプリウスPHEVが日本円換算で約540万円に達する市場環境)において一定のポジションは築いているものの、カムリのような不動の量販セダンには及ばないのが現状です。
クラウンスポーツとの徹底比較で見えた、クロスオーバーの不人気感を加速させる要因
クラウンクロスオーバーの不人気感を際立たせているのは、同一シリーズのライバルである「クラウンスポーツ」の爆発的なヒットと完成度の高さです。
この2車種を意匠や装備の面から詳細に対比すると、トレンドへの適応度において明確な格差が存在していることが分かります。
[参考] モーターファン:グラマラスさに魅了される『クラウンスポーツ』はスポーツの名に恥じない走行性能も! (外部サイト)
| 比較項目 | クラウン クロスオーバー | クラウン スポーツ | 差異の詳細とインサイト |
| 全長 | 4,930 mm | 4,720 mm | クロスオーバーが210mm長く、伝統的セダンの優美さを残すシルエット。 |
| 全幅 | 1,840 mm | 1,880 mm | スポーツが40mm広く、ロー&ワイドで踏ん張り感のある力強い意匠。 |
| 全高 | 1,540 mm | 1,565 mm | スポーツが高く、頭上空間の余裕とSUVらしい視認性を確保。 |
| ホイールベース | 2,850 mm | 2,770 mm | クロスオーバーが80mm長く、直進安定性に寄与するが小回りに影響。 |
| フェンダー・アーチ加飾 | 未塗装の黒樹脂(素地) | 艶ありピアノブラック塗装 | スポーツの方が塗装パーツを多用し、外観の高級感を高めている。 |
| デジタルインナーミラー | 全グレードメーカーオプション | 標準装備 | スポーツの方が初期装備としてのコストパフォーマンスにおいて優位。 |
| ルーフオプション | 開閉可能な電動ムーンルーフ | 開閉不可パノラマルーフ | 換気や開口機能を重視するならクロスオーバーに軍配。 |
| コンセプト | 「快適で上質な移動空間」 | 「走る歓び(運転の楽しさ)」 | 快適性重視とスポーツ性重視でターゲット層が明確に二分。 |
多くのユーザーが「同じクラウンを名乗り、価格帯も重複するのであれば、デザイン・高級感・装備の充実度のすべてにおいて最新のトレンドに合致しているクラウンスポーツを選ぶべき」と判断してしまう構造が、ここから見て取れます。
特に外観の質感を左右する未塗装樹脂パーツの扱いや、デジタルインナーミラーの標準化の有無といった細かい「差」が、クロスオーバーの不人気感をより加速させているのです。
なぜ安い内装なのか?不人気と言われるクラウンクロスオーバーの質感と機能のデメリット

クラウンクロスオーバーの購入者が、納車後に最も強く失望や後悔を滲ませるポイントが、高級車としての期待を裏切る「内装の質感低下」と「実用面でのデメリット」です。
車両価格に対して「なぜ安い」と感じてしまうのか?チープな内装のコスト削減
本車両は、エントリークラスでも約515万円、上位グレードでは670万円を超える高級車セグメントに位置しています。
それにもかかわらず、室内の随所には厳しいコスト削減の痕跡が見られ、これが多くのユーザーから「なぜ安い大衆車のような内装なのか」と批判を浴びる要因となっています。
具体的に指摘されているチープなポイントは以下の通りです。
- 未塗装プラスチック(ハードプラ)の多用:
先代の220系クラウンが、乗員の手が触れる各所に緻密で上質なソフトパッドを配していたのに対し、新型クロスオーバーではインパネ下部、ドアトリム、シフトパネル周辺に硬質なハードプラが剥き出しになっています。
特にドアの肘掛け上部など、乗員が直接触れる可能性のある部分すらクッション性のない硬い樹脂で作られており、乗降時や運転中に肘をぶつけると痛みを感じるほどの割り切った設計がなされています。 - 部品の共通化による特別感の喪失:
ワイパーレバーやウインカーレバー、電子制御式のシフトノブ(プリウスシフト)などのコンポーネントが、トヨタの量販大衆車であるヤリスやプリウス、アクア等と全く同じデザイン・素材で共有されています。
高級車から乗り換えたオーナーにとって、運転中常に目に入り、手で触れる部分の特別感が皆無であることは大きな不満点です。 - 伝統的快適装備の廃止と仕上げの粗さ:
歴代クラウンの代名詞であった「エアコンのスイングルーバー(スイング機能)」が廃止されたほか、夜間の室内を彩るアンビエントライトが暗すぎて視認できないレベルであること、グローブボックス周辺のパネルの隙間(チリ)が目立つことなど、細部のビルドクオリティに高級車らしさが欠けています。
オーディオの音量調整ノブを回すと、中央に印字された電源マークも一緒に回転してしまうといった、設計上の配慮不足も指摘されています。
ラゲッジ容量や後席空間における実用性・居住スペースの「デメリット」
セダンとSUVの美点を融合させたとするパッケージングですが、両者の中間に位置するがゆえの「中途半端さ」が実用面での大きなデメリットとして現れています。
- 荷室(ラゲッジルーム)の使い勝手の悪さ:
荷室容量自体は450リットルを確保しているものの、先代クラウンのガソリン車がゴルフバッグを4個積載できたのに対し、クロスオーバーは形状の制限や電動トランクユニットの張り出しの影響で、最大でも3個しか積載できません。
さらに、SUVのような大型のテールゲートではなく、セダンタイプの独立したトランクリッドを採用しているため開口部が狭く、背の高い荷物や大型のトランクを積み込むのが困難です。 - 後席シートの非可倒式仕様:
最大の実用上のデメリットとも言えるのが、後部座席の背もたれが前方に倒れない「非可倒式」となっている点です。
中央の座席部分がアームレストを介してトランクスルーに対応しているに過ぎないため、ホームセンターでの長尺物の買い物や、アウトドア用具、自転車といった大きな荷物を積載することは不可能です。 - 全幅拡大の恩恵を感じられない後席居住性:
全幅は1,840mmまで拡大されましたが、後席の足元スペース(レッグルーム)は先代モデルと比較して若干狭くなっています。
また、中央座席はシートクッションが硬く、大きく盛り上がった形状をしているため、実質的には大人2人が着座することを前提とした「4人乗り」の割り切りが必要です。
全長4,930mm、全幅1,840mmという大柄なボディサイズは、日本の狭い道路事情や古い立体駐車場(1,800mm制限など)への進入を拒むため、日常生活において「サイズを持て余す割に中が広くない」という後悔を抱くケースが非常に多いのです。
伝統の乗り心地から変化したクラウンクロスオーバーが不人気を買い、金持ち層が離脱した理由

歴代のクラウンが築き上げてきた「魔法の絨毯」のようなしなやかで静粛性の高い乗り心地は、新型クロスオーバーにおいて180度異なるキャラクターへと変更されました。
これが結果として、従来のロイヤルな顧客層を失望させる結果となっています。
富裕層やシニア層のファン(金持ち)がレクサスやメルセデスへ流出した理由
かつてクラウンを何代も乗り継いできた本物のお金持ち(金持ち)やシニア層の富裕層にとって、クラウンとは「圧倒的な重厚感」「静粛性」「ステータス」の象徴でした。
6気筒エンジンの滑らかなフィーリングと、FR(後輪駆動)による卓越した上質なハンドリング、そしてコンサバティブで格式高いセダンスタイルこそが購入の動機だったのです。
しかし、新型クラウンクロスオーバーは4気筒エンジンをベースとしたFF由来の4WDへと変更され、外観もアグレッシブなクーペSUV風へと激変しました。
この急進的すぎるコンセプトチェンジにより、従来の保守的なオーナー層は「これは自分の求めていたクラウンではない」とブランドから離脱。
より伝統的な高級セダンの世界観を維持しているレクサス(ESやLS)、あるいはメルセデス・ベンツやBMWといった輸入プレミアムブランドへと流出していく結果を招きました。
極上のフラット感とは対極?「乗り心地が悪い」と評される構造的な要因と騒音問題
新型クラウンクロスオーバーは、TNGA骨格による強固なボディ剛性を備えており、コーナリング時の安定性や旋回性能は非常に高く設計されています。
しかし、快適性を最優先するビッグセダン特有のフラット感を期待して乗ると、「乗り心地が悪い」という評価に一転します。
その構造的要因は、「サスペンションのセッティング」と「21インチ大径タイヤ」の組み合わせにあります。
サスペンションが微低速域から動きすぎる傾向にある中、扁平率が低く硬い21インチという巨大なタイヤを履いているため、路面からの細かな入力(コツコツとした微小振動)を乗員に対して絶えず伝えてしまいます。
荒れた舗装路や道路の目地を通過する際、車体が終始ピョコピョコと跳ねるような落ち着きのない挙動を見せ、タイヤ全体がブルブルと振動を続ける現象がオーナーから指摘されています。
これは、しっとりとしたフラット感とは対極にある「硬めのスポーツセダン」のような乗り味です。
また、静粛性(ノイズ対策)に関しても以下のような騒音問題が挙がっています。
- 4気筒エンジンのガサツなノイズ:
低速走行時や冬場のコールドスタート時など、遮音材の不足から4気筒ハイブリッドエンジン特有のザラついたエンジン音が室内に騒々しく侵入し、高級車としての雰囲気を損ないます。 - ハイブリッドバッテリーの冷却ファンノイズ:
リアシート直下に配置された駆動用バッテリーを冷却するためのファンが、アイドリング中や低速走行中に大きな回転音で回り続けます。
この「キーン」「ゴー」というファンノイズが後部座席の乗員にとって耳障りな雑音となり、後席の快適性を著しく阻害する深刻な欠点として報告されています。
操作性で後悔するユーザーが続出?クラウンクロスオーバーがネットで不人気とされる構造的欠点

自動車としての基本性能が高い一方で、毎日使うインフォテインメントシステムや走行メカニズムの細部において、ユーザーが「買って後悔した」と感じる構造的な不満がネット上の不人気評価に拍車をかけています。
ディスプレイ操作やナビ仕様など、オーナーが実際に「後悔」している人間工学上の設計不良
コックピット周辺には12.3インチの大型ディスプレイオーディオが搭載され、一見すると先進的ですが、そのユーザーインターフェース(UI)には人間工学上の設計不良とも言える致命的な使い勝手の悪さが存在します。
- バツ印(閉じる)のショートカット配置問題:
画面上で操作を完了したり、メニューを閉じたりする際に多用する「×(閉じる)」ボタンが、画面の「右右上端(助手席側)」に配置されています。
右ハンドル車である日本仕様において、運転席のドライバーから最も遠い位置に重要かつ頻度の高い操作ボタンがあるため、運転中に姿勢を崩さずに直感的に操作することが不可能に近く、前方不注意を誘発しかねない設計として非常に不評です。 - ナビゲーションのサブスクリプション縛り:
搭載されているディスプレイオーディオは、新車登録から5年目(または6年目)以降、毎月の有料契約(サブスクリプション)を継続しなければ、車載ナビ機能や最新の地図データ更新が一切利用できなくなる仕様となっています。
かつてのように「一度車を買えばナビはずっと使える」という感覚で長期保有を想定していたユーザーにとって、この維持費の強制は購入を躊躇させる、あるいは購入を後悔させる大きな要素となっています。
全車4WD(E-Four)仕様への四駆信奉者からの落胆とグレード間装備格差
走行メカニズムやグレードの設定方法についても、トヨタ特有の割り切りに対する厳しい批判が集まっています。
まず、クラウンクロスオーバーは全車4WD(E-Four:電気式4WD)仕様となっていますが、これはかつてのクラウンやマークXに採用されていたFRベースの「機械式センターデフ付フルタイム4WD」とは根本的に構造が異なります。
E-Fourは発進時や滑りやすい路面でのアシストを主目的としており、高速道路での巡航時には後輪へのトルク配分が自動的に「ゼロ」に制御され、完全なFF(前輪駆動)状態となります。
そのため、雨天や凍結路面の高速クルージングにおいて、常に四輪が路面を捉え続ける安定性を期待していた豪雪地帯のユーザーや悪路走破性を重視する従来の四駆信奉者からは、「なんちゃって4WD」「期待外れの四駆」として落胆されています。
さらに、オーナーを悩ませるのが、以下の「グレード間装備格差」というジレンマです。
- 先進安全・快適装備の出し惜しみ:
高度運転支援システムである「トヨタチームメイト(アドバンストドライブ/アドバンストパーク)」や「電動ムーンルーフ」といった人気オプションは、最上級の「RS」系グレード、または「G Advanced」以上のパッケージに限定されており、エントリーグレードの「G」や「X」ではオプション選択すら不可能です。 - パワートレインと維持費のトレードオフ:
RS系に搭載される新開発の「2.4Lターボ+デュアルブーストハイブリッド」は強力な加速力を誇る一方、機械式ギアとドグクラッチを組み合わせた複雑な構造ゆえに、従来のトヨタ製ハイブリッドのようなスムーズさや未来的な感覚が薄いと評されます。
また、ハイオクガソリン仕様であるため維持費がかさみます。一方で、中位のG系に搭載される「2.5L THS-Ⅱ」はレギュラーガソリン仕様で、実燃費14km/L以上を叩き出すなど圧倒的に経済的ですが、こちらを選ぶと先述した高度な運転支援機能やサンルーフが装着できないという、非常に悩ましい製品企画になっています。
[参考] トヨタ公式:トヨタの安全技術 (外部サイト)
クラウンクロスオーバーの不人気説をリセールデータから検証!後悔しない「買うならどのグレード」が正解か

「クラウンクロスオーバーはリセールバリューが悪い」という噂がネット上に流れていますが、実際の2次流通市場(中古車市場)における残価率を精査すると、経過年数や選択したグレード、仕様によって極端な「二極化」が起きている冷徹な現実が見えてきます。
競合SUVと比較する、3年落ち・5年落ちの「リセール」残価率データの二極化
購入から1〜2年という超短期で売却する場合、新車効果の剥落と供給過多により、買取相場は非常に厳しい数値(特に過剰なバイトーンカラーや中途半端なオプション車両)を示します。
しかし、一般的な最初の車検タイミングである「3年経過時点」での平均残価率は約59.8%となっており、乗用車全体の平均値としては決して悪くない、むしろ良好な部類に入ります。
ただし、競合する人気SUV勢と比較すると、その「安定感のなさ(グレードごとの当たり外れの大きさ)」が浮き彫りになります。
| 車種名 | 3年落ち 最低残価率 | 3年落ち 最高残価率 | 3年落ち 平均残価率 | 特徴・市場分析 |
| クラウン クロスオーバー | 26.60% | 72.70% | 約 59.8% | グレードや仕様、カラーによる価格差が極端に大きい。 |
| トヨタ ハリアー | 59.60% | 80.50% | 高水準(安定) | 底値が極めて堅く、どのグレードを選んでも大失敗がない。 |
| レクサス NX | 57.80% | 84.30% | 最高峰(プレミアム) | リセール市場における圧倒的なブランド力とプレミアム価値。 |
上記の表の通り、ハリアーやレクサスNXは最低の残価率でも50%台後半を維持するのに対し、クラウンクロスオーバーの最低残価率は一時的に26.60%まで落ち込むリスクをはらんでおり、売却時に大損をする人と、高値で売り抜ける人の二極化が進んでいます。
以下に、経過年数別の詳細な査定傾向データをまとめました。
| 年式・経過年数 | 対象グレード | 新車当時価格 | 買取相場金額 | 残価率(リセール率) | 傾向とインサイト |
| 1年落ち | Z | 595万円 | 454万円 | 76.3% | 短期の中では比較的健闘。 |
| G | 515万円 | 360万円 | 69.9% | 初期の下落幅が大きい。 | |
| RS ランドスケープ | 685万円 | 467万円 | 68.1% | 特装車だが値落ちが目立つ。 | |
| 2年落ち | G アドバンスド | 510万円 | 364万円 | 71.3% | 需要が安定しているゾーン。 |
| G アドバンスド レザー | 570万円 | 399万円 | 70.0% | 本革仕様だが残価は標準的。 | |
| RS アドバンスド | 640万円 | 437万円 | 68.2% | ターボ系は値落ちが早め。 | |
| 3年落ち | X | 435万円 | 277.7万円 | 63.6% | 【最も良好】初期コストの低さが勝因。 |
| G レザーパッケージ | 540万円 | 282.3万〜341.2万円 | 57.55% | 【最も低調】新車供給過多による値崩れ。 | |
| Z | 595万円 | 282.4万〜422.9万円 | 48.3% 〜 71.9% | オプションの有無で上下に大激震。 | |
| RS | 605万〜670万円 | 316.8万〜432.5万円 | 53.2% 〜 65.4% | 維持費を嫌う中古車層により低調気味。 | |
| 5年落ち | RS アドバンスド | 640万円 | 267.2万〜431.1万円 | 54.4% | 【最も良好】過走行でなければ底堅い。 |
| G アドバンスド レザー | 570万円 | 203.9万〜392.6万円 | 52.15% | 【最も低調】装備の優位性が薄れる。 | |
| G アドバンスド | 510万円 | 214.2万〜336.1万円 | 42.8% 〜 66.7% | 状態による格差が非常に激しい。 |
中古車査定時に数十万円の差がつくリセール最大化のカラーと3大オプション
このリセールの二極化を勝ち抜き、手放す際の査定額を最大化するためには、新車購入時(あるいは中古車選びの際)のカラーとオプションの選択が極めて重要です。
- リセールを最大化するボディカラー:
市場で高く評価されるのは、「プレシャスホワイトパール」と「ブラック」の2大定番モノトーンカラーのみです。
新型クラウンの象徴でもある「プレシャスブロンズ」や「エモーショナルレッドⅡ」、そしてトランク周辺を大胆にブラックアウトした個性の尖った「バイトーン(2トーン)カラー」は、新車時のオプション費用が高い割に、中古車市場では「好みが分かれる」「ダサく見える」と敬遠され、査定時に大幅に減点されるリスクが非常に高いのが現実です。 - 査定評価を跳ね上げる「3大プラスオプション」:
中古車バイヤーが血眼になって探している装備であり、これらが付いているだけで買取価格が数十万円単位で跳ね上がります。- マイコン制御チルト&スライド電動ムーンルーフ(換気・開放感で海外輸出需要にも強い)
- 本革シート(高級車としての中古車市場での必須要件)
- 高度運転支援パッケージ(パノラミックビューモニターを含む先進安全装備)
2.4Lターボ(RS)と2.5L(G)を徹底比較!「買うならどのグレード」が正解か
新車として購入し、長期間乗った後のトータルコスト(維持費+売却益)を考慮した場合、「買うならどのグレード」が最も後悔しない正解なのでしょうか。
結論から申し上げれば、一般ユーザーにとっての最適解は「2.5Lハイブリッドを搭載したGアドバンスド(G Advanced)」です。
新開発の2.4Lターボ(RS系)は動力的には非常に魅力的ですが、複雑な構造ゆえの故障リスク、ハイオク仕様による燃料費の高さ、そして中古車市場において「維持費の高い大排気量/高出力モデル」は敬遠されやすいというリセール上のデメリットがあります。
対して2.5LのTHS-Ⅱは、長年トヨタが熟成させてきた信頼のシステムであり、抜群の燃費性能(レギュラーガソリン仕様)を誇ります。
日常の維持費を最小限に抑えつつ、売却時にも「経済的なクラウン」を求める中古車層からの安定した需要があるため、最も手堅い選択肢となります。
エントリーモデル「X」が最もリセールが優秀という中古車市場の盲点
リセールデータにおいて極めて興味深い事実が、3年落ちにおいて最も車両本体価格の安いエントリーモデルである「X」(新車時435万円)が、残価率63.6%と最も優秀な成績を記録している点です。
これは新車購入時のボリュームゾーンとなる「G レザーパッケージ」が供給過多によって中古車市場で値崩れを起こしている(3年落ちで57.55%と最も低調)のとは対照的です。
中古車を求めるユーザーの中には、「本革シートや高度な自動運転機能といった豪華装備は不要だが、クラウンクロスオーバーの先進的な見た目を持った大柄なセダンを、できるだけ安い初期費用で手に入れたい」という実利主義の底堅い需要(社用車やレンタカー、格安プレミアムを求める層)が存在します。
「X」は初期の投資金額が低いため、手放す際の値落ちの「絶対額」が最も少なく、結果として最も傷が浅く済むという、中古車市場の知られざる盲点となっています。
結論:新車時に不人気だからこそ狙い目!クラウンクロスオーバーの隠れた「良いところ」

数々の欠点や「不人気」というネット上の悪評を並べてきましたが、クラウンクロスオーバーを単なる「失敗作」と切り捨てるのは大きな間違いです。
工業製品としての基礎体力、外観デザインの先駆性、そして特定の市場におけるコストパフォーマンスを精査すると、この車には乗った瞬間に理解できる圧倒的な魅力が隠されています。
自動車としての基本骨格や燃費性能など、乗って分かった「良いところ」
クラウンクロスオーバーの最大の「良いところ」は、長年トヨタが培ってきたハイブリッド技術と、最新のTNGA(GA-K改良型)プラットフォームがもたらす、高い次元でバランスされた車両の基本性能にあります。
- 傑出したボディ剛性とハンドリングの安定感:
クーペスタイルの大柄なボディでありながら、不快なよじれや軋み音は一切なく、高速道路でのレーンチェンジや山道でのコーナリングでは、巨体を感じさせないほど思い通りのラインをトレースできます。
直進安定性も非常に高く、長距離のクルージングにおける「走る・曲がる・止まる」の基本挙動は、世界水準のプレミアムカーに引けを取りません。 - 驚異的な燃費効率と経済性:
2.5Lハイブリッドモデル(G系・Z系)の実燃費は、このクラスの大型クロスオーバーとしては驚異的な「14km/L〜18km/L」前後を容易にマークします。
しかもレギュラーガソリン仕様であるため、毎月の燃料代(ランニングコスト)を劇的に抑えることが可能です。 - 乗降性の良さと絶妙な視界:
従来の低重心セダンのように腰を深く落とし込む必要がなく、かといって本格SUVのように高いステップをよじ登る必要もない、人間の自然なヒップポイントに合わせたシート高(地上高)は、シニア層や小柄な方にとっても「最も乗り降りしやすい」絶妙なパッケージングを実現しています。
ネットで不人気とされるクラウンクロスオーバーを中古車市場で選べば絶対に後悔しない理由
ここまで本報告書の詳細なデータと欠点、そしてリセールの実態を見てきたあなたなら、すでにある一つの「真実」に気が付いているはずです。
「新車市場での不人気と値落ちの激しさこそ、中古車で買おうと考えているバイヤーにとっては、これ以上ない最大の好機(ボーナスステージ)である」
新車で購入したオーナーが、内装の質感や乗り心地のキャラクター違いに落胆し、初期の高い値落ちをすべて引き受けて手手放してくれたおかげで、現在の中古車市場には「新車価格500万〜600万円を超える極上コンディションのクラウンクロスオーバーが、400万円以下、場合によっては下手なハリアーの中級グレードを新車で買うのと同等の価格帯」で大量に流通しています。
[参考] カーセンサー:クラウンクロスオーバーの相場価格情報 (外部サイト)
一部の内装パーツにプラスチッキーな部分があるなどのデメリットは存在しますが、中身は日本を代表するトヨタのフラッグシップ「クラウン」です。
車全体の遮音・防振対策、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」の検知能力、そして街中での圧倒的な存在感と所有満足度は、ハリアーやRAV4、ヤリスクロスといった通常の量販SUVとは比較にならないほどの高い実力を隠し持っています。
「ネットの不人気説」というノイズに惑わされず、「何が欠点で、なぜ伝統派から敬遠されたのか」という構造的な真実を理解した上で、モノトーンカラーや好条件のG Advanced/Zグレードを中古車市場から引っ張ってくることができれば、これほどコストパフォーマンスが高く、所有して絶対に後悔しない高級車は他にありません。
クラウンクロスオーバーは、賢いプレミアム中古車バイヤーにとって、今まさに狙うべき最高の1台と言えるでしょう。

